ピロリ菌の検査・除菌治療
「ピロリ菌」という言葉を聞いたことありますか?胃潰瘍(かいよう)や胃炎の原因になる菌です。
ピロリ菌に感染し、慢性胃炎になってしまうと、がんのリスクが高まると言われています。
当院ではピロリ菌の感染が心配な方や、すでに陽性と診断されていて除菌を希望している方を対象に、除菌治療を行っています。
ピロリ菌が原因で、胃の病気のリスクが高まります
ピロリ菌感染=慢性胃炎
ピロリ菌は一度感染すると、除菌しない限りほぼ一生涯感染し続けます。
そして胃の中で感染がつづき、ほぼ全員が慢性胃炎となります。その状態が続くと、胃の粘膜が薄くなる萎縮性胃炎(いしゅくせいいえん)になり、ゆっくりと何十年にもわたって進行していきます。
「胃の調子が悪いんだよなぁ…。胃が弱いから、一生付き合っていくしかないのかな?」と思っていませんか?
50歳以上の日本人の60%が、ピロリ菌に感染していると言われています。
ピロリ菌の除菌で、長年悩んできたその症状が治る場合もあります。
ピロリ菌は、胃がんや胃かいようの元凶
ピロリ菌に感染している人は、胃の粘膜が弱っているために、胃が無防備な状態です。ストレスや塩分の多い食事、発がん物質などの攻撃を受けやすくなるため、胃がんのリスクが高まったり、胃かいようになりやすくなるのです。
ピロリ菌の検査・治療が、胃炎にも保険適応になりました!
これまで、胃潰瘍(かいよう)や十二指腸潰瘍がある方にしか、保険診療でピロリ菌の検査ができませんでした。実際には多くのピロリ菌感染者の中で、潰瘍がある人はごく一部の方のみであり、多くの胃炎の患者さんには自費での検査・治療しかできませんでした。
ところが、2013年2月下旬から、保険適応が拡大され、胃炎の方へも保険でのピロリ菌検査・治療ができるようになりました!(胃カメラで萎縮性胃炎が確認された場合が前提です)
今後はこれまで以上にピロリ菌撲滅を目指していく方針です!
ピロリ菌の治療をすることで、胃癌のリスクを減らすことが期待されていますが、できるだけ若い時に治療した方が、恩恵が大きいとされています。
つまり検診を受ける年代より前の20~30歳代のうちに除菌治療を行った方が胃癌の予防には有効と言えます。
若い方でも胃の調子が悪い人や両親に胃癌や胃潰瘍の既往がある人は、胃カメラを受けておいても良いかもしれません。
ピロリ菌の検査方法
「尿素呼気試験法」で、検査を行います。
これは、検査薬を飲んで、飲む前後で息に含まれる二酸化炭素の量を比較する検査方法です。
この検査方法はとても簡単で、ピロリ菌を検出する精度が最も高いとされています。
関連サイト
- 健康な胃をとりもどそう:大塚製薬
- URL:http://www.otsuka.co.jp/disease/pylori/
- ピロリ菌感染6000万人 がんと胃炎の分かれ道:ためしてがってん
- URL:http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20100127.html
- 日本ヘリコバクター学会
- URL: http://www.jshr.jp/